AI企業への転職を成功させるために必要なこと!市場規模や業種業態も整理

目次

【前提】

AI業界は急速に成長しており、多岐にわたる分野でのAI技術の応用が期待されています。
そのため、AI業界への転職志望をする方々が増えてきました。
また、新しい事業領域である分、未経験から転職することも可能です。
AI業界における転職を方法や、面接対策についても触れていますので、是非最後までご覧ください。

【AI業界とその市場規模】

ChatGPTを筆頭に、今まさに盛り上がりを見せるAI業界ですが、まずはその市場規模を確認してみましょう。
AI業界の市場規模は、国内外を問わず大きな成長を見せています。2020年のAIビジネスの世界市場規模は3275億ドルに達し、そのうちAIソフトウェア市場が市場総収入の88%を占めています。IDCによると、2024年にはAIビジネス市場の総収益が5543億ドルに達し、5年間の複合年平均成長率(CAGR)は17.5%になると予測されています(参照|https://www.tryeting.jp/column/3022/)。
また、生成AIの市場については、メタバースでの仮想世界の作成など、様々な分野での応用により成長が加速しています。例えば、NvidiaはVRやARなどの新しいエンタープライズメタバーステクノロジーを導入し、生成AIツール向けの新製品をリリースしました。敵対的生成ネットワーク(GAN)やトランスフォーマーベースのモデルなど、様々な技術が市場を牽引しています。特にGANは、2022年の市場シェアの74%以上を占め、テキストから画像への変換など、多様な応用が期待されています(参照|https://www.fortunebusinessinsights.com/jp/生成ai市場-107837)。
これらのデータからも、AI技術の進化と市場の成長が見て取れます。ビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進や、新型コロナウイルスパンデミックの中でのビジネス回復への貢献など、AI技術は今後も多方面での活用が期待されています。

【主なAIの活用例】

AI(人工知能)の活用例は多岐にわたり、ビジネス、医療、エンターテイメント、生活の質の向上など、様々な分野で革新をもたらしています。以下に、AIの主な活用例をいくつか紹介します。

▼医療分野での診断支援:
AIは画像認識技術を用いて、X線やMRIなどの医療画像から病気を検出するのに使用されています。
これにより、診断の正確性が向上し、早期発見・早期治療につながります。

▼自動運転技術
自動車業界では、AIが運転支援システムや完全自動運転車の開発に利用されています。
これらのシステムは、車両の周囲の環境を認識し、交通状況に応じて適切な操作を自動で行うことができます。

▼顧客サービスの自動化
チャットボットや音声認識システムを通じて、顧客サービスやサポート業務が自動化されています。
これにより、24時間365日、迅速かつ正確に顧客の問い合わせに対応できます。

▼個人化されたレコメンドシステム
ECサイトや動画ストリーミングサービスなどでは、ユーザーの過去の行動や好みを分析して、個人に合わせた商品やコンテンツをレコメンド(推薦する)システムが広く採用されています。

▼スマートホームデバイス
音声アシスタント機能を持つスマートスピーカーや、自宅の照明や温度を自動で調整するスマートホームデバイスなど、日常生活を便利にする製品が多数登場しています。

▼製造業の効率化
AIは製造プロセスの最適化、品質管理、予測保全などに活用され、生産性の向上とコスト削減に貢献しています。

▼金融サービスでのリスク管理
クレジットカードや保険など、金融業界では、AIを用いて取引の異常を検知したり、クレジットスコアリングを行うことで、リスクを管理し、詐欺を防止しています。

上記の通り、AIは様々な業界で活用されています。このことからも、AI業界の市場拡大が更に続くことがわかります。

【業種別のAI市場について】

AI技術の市場は、多様な業界に渡って広がっています。以下に、業種別のAI市場の概要を紹介します。

▼広告 & メディア
AIは広告とメディア業界で広く利用されており、2022年には全体の収益の19.5%以上を占めています。
AIはマーケティングアプリケーションで顕著に活用されています。
(参照|https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/artificial-intelligence-ai-market)。

▼ヘルスケア
ヘルスケア業界では、ロボット支援手術、用量エラーの削減、バーチャルナーシングアシスタント、臨床試験参加者の識別、病院のワークフロー管理、予備診断、自動画像診断など、多くの用途にAIが利用されています。
ヘルスケアセクターは2030年までに主導的なシェアを占めると予想されています。
(参照|https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/artificial-intelligence-ai-market)。

▼BFSI(銀行、金融サービス、保険)
BFSIセクターは、リスクおよびコンプライアンスアプリケーションや規制技術に対する高い需要により、AIに大きなシェアを持っています。
AI技術と行動科学の組み合わせにより、大手金融機関は不正行為を予防し、問題の事後解決から積極的な予防へと焦点を移しています。
(参照|https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/artificial-intelligence-ai-market)。

▼小売
小売業界は、顧客のショッピング体験を向上させることに重点を置いています。
デジタルデータの増加と、ソーシャルメディアソースからのテキスト、音声、画像などのデータマイニングと分析の必要性が高まっています。
(参照|https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/artificial-intelligence-ai-market)。

▼製造業
AIは製品開発、品質管理、サプライチェーン管理など、製造プロセスの多くの側面で利用されています。
効率化とコスト削減に寄与しています(参照|https://www.fortunebusinessinsights.com/jp/業界-レポート/人工知能市場-100114)。

上記のようにAIは様々な業種・業態で活用されています。このことからもAI市場は更に伸びると言えるでしょう。

【AI企業の職種を確認】

ここまではAIの市場規模や業種別の活用例から、今後更に伸びる業界であることを確認しました。
転職するのであれば、斜陽産業ではなく伸びる業界が望ましいです。となりますと、AI企業はとても魅力的な転職先となるわけですが、次よりどのような職種があるのかを確認してみましょう。

▼AIエンジニア
AIエンジニアは、人工知能(AI)の開発や適用に関わる技術者で、機械学習、ディープラーニング、自然言語処理などのAI技術を利用して、新しいサービスや製品の開発、業務の効率化、データ分析などを行います。
AIエンジニアの役割は多岐にわたり、AIの企画から開発、学習データの準備、AIの学習、テスト・評価、最新技術の研究や調査まで広範囲に及びます。
職種名としては、データサイエンティスト、アルゴリズムエンジニア、機械学習エンジニアなどが含まれていて、各職種、担当領域が異なってきます。
AIエンジニアになるためには、プログラミング言語(特にPython)の知識、統計学や数学、情報科学の基礎知識、機械学習やアルゴリズムの理解、データベースの運用知識などが必要です。
また、クラウドサービスの利用、フレームワークやライブラリーの活用、最新のAI関連論文のリサーチ能力も重要なスキルの一つです。

▼AI企業の営業職
AI企業の営業職は、AI技術やサービスを顧客に提案し、契約を獲得する役割を担います。
これには、顧客のニーズを理解し、それに応じたAIソリューションの提案、製品デモの実施、見積もりの作成、契約交渉などが含まれます。
AI技術の専門性が高いため、市場動向、競合分析、技術トレンドの理解も重要です。
成功するには、AIの技術的側面だけでなく、顧客のビジネスモデルや業界の課題についても深い理解が必要とされます。

▼ITコンサルタント/AIコンサルタント
ITコンサルタントやAIコンサルタントは、企業がテクノロジー、特に情報技術や人工知能を戦略的に活用するためのアドバイスを提供する専門職です。
彼らは技術的知識とビジネスの理解を組み合わせて、業務プロセスの最適化、コスト削減、収益増加などを目指します。
ITコンサルタントは一般的なITソリューションに焦点を当てるのに対し、AIコンサルタントは人工知能技術の導入や活用に特化しています。
企業のデジタル変革を支援し、競争力の向上を図るための戦略策定や実装プロジェクトの管理などを行います。

【AI領域における面接対策】

面接対策として、以下がおすすめです:

▼基礎力の確認
「経験や実績「志向性」「その会社の事業やプロダクトへの興味」など基礎的な部分を確認します。

▼経験とアウトプットの因数分解
これまでの経験を分解して、それを、どのように組み合わせれば、新しい環境でもアウトプットが出来るか、成功体験を再現させられるかを可視化していきます。

▼言語化の整理
仕事においては、自分だけが理解をしていても価値は低く、また、相手が汲み取ってくれるのを待つのではなく、自身で伝えていく必要があります。
特に上位層ほど、多くのステークホルダーをリードしていく立場なので、言語化能力と、そこに説得力をもたせる人間性や積み重ねは必要になってくると思います。

▼過去の実績と、入社後に想定されるアウトプットの整理
言葉よりも行動、行動よりも結果が雄弁です。
結果を出せる証明を、言語化、実例、データ、仮説、テストマーケティングなど、様々な方法で進めて頂ければと思います。

【具体的な当社のAI企業転職支援例】

▼成功例1
・ケース:未経験から半年でマネージャー、1年でVPoE
・企業:ディープテック企業→AI企業
・年齢:30代中盤
・ポジション:アルゴリズムエンジニア
・待遇:1200万円→1000万円+SO
・転職時の成功ポイント
これまでAI事業と関連しなかったキャリアであったものの、「地頭の良さ」「柔軟性(現在<未来)」「言語化能力」などの強みにより、スピーディーにキャッチアップ。
また、自身がインプットしたものを体系化していき、それを周りに伝えていくことで、組織全体のブラッシュアップに繋げる。
未経験とも言えるキャリアから1年でVPoEに就任。

▼成功例2
・ケース:魅力的な技術力を持った会社への転職
・企業:AI企業
・年齢:30代前半
・ポジション:データサイエンティスト
・待遇:1200万円→1200万円+SO
・転職時の成功ポイント
優秀なエンジニアが集まるメガベンチャー企業から、まだ数十名ほどのスタートアップ企業に転職。
鶏口牛後ではないのですが、自身の存在意義を、より強く感じられる環境を選択。
入社後には、その方がいなかったら、新しいプロダクトが生まれなかった、と社長から御礼会食が開かれるぐらいに活躍。

▼改善例1
・ケース:お金が最大のポイントだった転職
・企業:AI企業
・年齢:30代前半
・ポジション:アルゴリズムエンジニア
・待遇:900万円→1100万円超
・ポイント
残念ながら弊社の実績となります。
・学歴も職歴も申し分のないエンジニアの候補者の方がいて、その方の判断軸が「少しでも年収が高い会社に行きたい」でした。
・優秀な候補者であることから、企業側とも相談をして、他社に遜色のない金額を提示。入社に至りました。
・その後、1年強の勤務を経て、外資系企業に転職
結果的に見れば、年収を上げていく転職が2度出来たので、候補者の方にとっては良いのかもしれません。
ただ、本当に優秀なエンジニアの方だと思ったので、キャリア、成長、世の中への貢献などの判断軸で選んでいただきたかったという思いがありますし、もし、金額にコダワルのであれば、もっと大きなレベルで考えても良かったのではないかと考えています。(判断は本人がするものだという前提はありますが。)

【総括】

AI業界は急成長しており、世界市場は2024年に5543億ドルに達すると予測されています。医療や自動運転、顧客サービスの自動化など幅広い分野で革新をもたらしており、今後も拡大が期待されます。
何よりもエンジニアの方々にとっては技術的に面白く、ビジネスサイドの方々にとってもレバレッジが効く場合もあり、魅力的な事業領域と言えます。
ここまでで紹介させていただきました内容を参考に、AI企業への転職活動を始めてみてはいかがでしょうか?

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